サブカルな日記

【サブカルな日記】『百木田家の古書暮らし』他(2023/5/29~2023/5/31)

カラカラ

文学好き。漫画・小説・映画・アニメなどの紹介を行っています。

5月末の話

5月末は本当に忙しかったので、1日ごとに特筆すべきことがない。人生において特筆すべきことがないことは良いことなのか悪いことなのか。悪いことと思っていた方がいいだろう。振り返って何もないって生きている意味がないではないか。別に毎日充実していてほしいとまではいかないが、とはいえあまり良くない状態であった。

できればブログで1000字くらいは書くことがあってほしいものだが、ないものはないのでまとめて書くことにしよう。3日寄れば文殊の知恵。

百木田家からきだけの古書暮らし』

『イエスタデイをうたって』でお馴染みの冬目景の最新作。お馴染みとか言っておいて、『イエスタデイをうたって』はまだ読めていないのだが。読みたい。

Amazonを巡回していたら出てきて、面白そうだったので即購入。表紙がとても好き。古書好きな人にはおすすめの作品である。

私は、中古の本を読むことも多々あるが、古書については詳しくない。

特に、「この本は価値がある」とか「絶版になってて希少」とか、そういう本に関する話ってあまり身近ではないし、よくわからない。膨大な知識が必要だろうし、日頃からそういう情報を入手しようという意思や環境にいないと一生遭遇しないような世界だ。

神保町にある祖父の古書屋を継ぐことになった3姉妹の話。古書に関する豆知識や専門用語もちらほら出てきて業界漫画としても面白いが、話の大筋には「恋愛」がある。3姉妹それぞれの恋愛模様が軸になって物語が進んでいく。

この恋愛の感じもとっても良いのだなあ。古書暮らしというのもあって、どことなくノスタルジックな雰囲気が漂っているというか。絵柄も関係しているのかもしれないけれど、劇的な展開はないが、「こういうの、いいなあ」がずっと続いている。

漫画の中の日常って、どんなSFよりもSFなんじゃないかと最近思ってきているのだが、この作品はまさにそれかもしれない。

みんな、こういう生活に憧れているけれど、なかなかこんなに素敵な生活に出会えない。どんなに科学が発達しようが、経済が豊かになろうが、この生活は手に入らない。そんな不思議な空間が、この作品にはある。

正直私は恋愛系の作品ってあんまり読んでこなかったし得意なジャンルでもないのだけれど、この作品の恋愛は、ちゃんと「人間模様」を描いているから、スッと読める。全体的に落ち着いていて、些細だけれども、でも特別なことが日々起こっていて、彼女らの生活をゆらゆらと形成している。こういう生活に憧れる。人間のことが少しだけ好きになれる。

まだ3巻しか出ていないから、読みはじめやすいと思う。おすすめの作品だ。

5月を振り返る

5月は酷い有様だった。忙しく、何もする気にならなかった。漫画や小説も読む気にならなかった。映画などもってのほかだ。

忙しいと無意味なもので時間を埋めたくなるのだなあ。YouTubeでどうでもいい動画を見たり、SNSを怠惰に眺めるだけの時間があったり。

でも自分の人生の進め方を考えるいい機会にはなった。忙しい状態はやはり嫌いだ。

もっと言うと、「自分では制御できない忙しさは嫌い」だな。

自分で自分の時間を作り出せるような状態が理想だ。それがよくわかった。

自分の人生の時間を自分以外の巨大な何かが握っている状態が普通でいいわけがない。

何か手を打つ必要がある。こういう状態にならないように予防できるような環境を自ら作り出しておかないと私は死んでしまうのである。

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