芥川龍之介『羅生門・鼻』
昨日に引き続き、朝から芥川龍之介の小説『羅生門・鼻』を読み進める。そして昼前に読了。
この文庫に収録されている話のなかでは、『鼻』『芋粥』あたりが好きだったなあ。
どちらも主人公がとても情けないのが面白い。
『鼻』は自分の鼻の長さにコンプレックスを持っている僧侶の話だし、『芋粥』は、気弱で皆に舐められている侍が、芋粥が好きすぎるあまりに紆余曲折と色々悩む話。
純文学ってなんだか難しそうというイメージを持っている人って結構いると思うが、登場する人物は大して現代の私たちとそんなに変わらない。というか、ものすごく人間味があって、読み進めていくうちにじわじわと滲み出てくる「人間の味」のようなものがとても面白いし楽しい。
これが純文学の魅力なのかもしれない。
もちろん、出てくる単語は見慣れないものばかりだし、時代背景が分かりづらかったりするからとっつきにくいのも確かにあるのだが、とはいえそれを凌駕するほどの旨味が純文学ないし芥川龍之介の小説にはある。
芥川龍之介『地獄変・偸盗』
カフェで『羅生門・鼻』を読了して、そのまま本屋で『地獄変・偸盗』を購入。
私は本は出来るだけ1冊ずつ購入するようにしている。なぜなら本屋さんにたくさん行きたいから。あとなんかテンションが上がるから。
これだから私は、電子書籍に移行することが出来ない。でもそれでいい。それがいい!!
昼ご飯を食べて、またカフェに向かい『地獄変・偸盗』を読み始める。この文庫も芥川龍之介の小説の中では「王朝物」を集めたものらしい。『羅生門・鼻』と『地獄変・偸盗』の2冊が王朝物らしい。もしも時代物が苦手な人は別の作品から読んでもいいかもしれない。
『偸盗』はとある盗賊団の話。盗賊団のリーダー的存在の美しい女性に魅了された男兄弟がどちらもその女性と関係を持っていることから、人間関係に亀裂が入って、あーだこーだする話。
芥川龍之介的にはこの話はあんまり気に入ってないらしい。が、盗賊団の戦闘シーンとかは迫力あって良かったな。あと盗賊団のリーダー的女性は確かに魅力的だった。男を惑わす小悪魔的なやつだ。やってることは小悪魔よりも酷いが。
その後に読んだ『地獄変』。これが今のところ一番好きかもしれぬ。人間の狂気と芸術への執着のようなものがどす黒く表現されている。最高だった。
最近『岸部露伴ルーヴルへ行く』の漫画も読んだが、「絵」にまつわる人間の狂気の話はかなり好きかも。なんというか、人間が作った者なのに、そこに魂が宿ってしまう感じが妙に不気味で怖い。それが面白い。
午後はずっとカフェにいて、『地獄変・偸盗』を読んでいた。
その他
家に帰ってからは、U-NEXTでアニメ『日常』の25話と26話(最終話)を見た。
とても良かった。最近漫画の最新刊も出たらしいし、漫画の方も集めようかな。これからも繰り返し見ていくだろう。
最近『雨宮さん』という漫画も1巻が出ていて気になっている。ハードカバー版もあって、かなり気合が入っていそう。
あとは『ウマ娘プリティダービー Road to the Top』3話を見た。ウマ娘シリーズ、最近枝分かれがすごいからちゃんとついていきたい。
逆に参入するなら今が良いと思う。これ以降は追いつくの大変になりそう。
あと漫画『チェンソーマン』14巻を読んだ。キガちゃん可愛い。
あとずっとラブコメ。あの絵柄と雰囲気でラブコメの路線で突き進んでいくの面白いなあ。